本記事以外にも全20記事で一橋大学と共同調査したJAPAN CVC SURVEY 2023の詳細解説をしています。様々なテーマを扱っていますので、下記記事一覧をご参照ください。
全20記事一覧
コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の投資活動において、M&Aは重要な戦略オプションの一つです。JAPAN CVC SURVEY 2023から、日本のCVCにおけるM&A戦略の最新動向が明らかになりました。
【組織全体の傾向】・40%:M&Aを特に意識していない・43%:純粋な出口戦略としてM&Aを意識・5%:投資判断の重要な前提としてM&Aを検討・3%:M&Aを主たる目的として投資活動を実施
・バリュエーションの設定
・デューデリジェンスの実施
・投資判断とM&A判断の整合性
・社内の合意形成プロセス
■まとめ
日本のCVCにおけるM&A戦略は、「純粋な出口戦略として意識(43%)」と「特に意識していない(40%)」に大きく二分されていることが明らかになりました。これは、CVCの投資活動がM&Aを絶対的な目的とせず、より柔軟な出口戦略を採用している実態を示しています。
特筆すべきは、M&Aを主目的とした投資活動を行うCVCが僅か3%に留まることです。これは、多くのCVCが投資活動とM&Aを別個の戦略オプションとして捉え、状況に応じて柔軟に活用する姿勢を持っていることを示唆しています。
今後は、オープンイノベーションの進展に伴い、投資活動とM&Aの有機的な連携がより重要になってくると予想されます。CVCには、投資初期段階からM&Aの可能性を視野に入れつつ、柔軟な戦略オプションを維持する、バランスの取れたアプローチが求められるでしょう。
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