CVCの事業部連携 - 成功のカギを握る本体事業部との協業モデル

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JAPAN CVC SURVEY
本記事以外にも全20記事で一橋大学と共同調査したJAPAN CVC SURVEY 2023の詳細解説をしています。様々なテーマを扱っていますので、下記記事一覧をご参照ください。
全20記事一覧

FIRST CVC株式会社が実施した「JAPAN CVC SURVEY 2023」の調査によると、CVCの成功には本体事業部との効果的な連携が重要な要素となっていることが明らかになりました。特に、高いパフォーマンスを示す「リーディングCVC」は、事業部との連携において特徴的なアプローチを取っています。

事業部との投資検討
出資後の支援

リーディングCVCの事業部連携の特徴

1. 投資検討プロセスにおける事業部との関係
- 投資候補の初期検討段階から事業部と対話
- 定期的な情報共有の仕組みを構築
- 戦略的シナジーの可能性を早期に評価

2. 具体的な連携施策

リーディングCVCでは、以下のような具体的な取り組みが見られます:

- 社内でのスタートアップ紹介会の定期開催
- 事業部門向けの定期的な勉強会やワークショップの実施
- 投資先スタートアップとの協業機会の体系的な創出
- デジタルプラットフォームを活用した情報共有

効果的な連携のための重要ポイント

1. コミュニケーション体制
- 定期的な進捗報告の仕組み構築
- 事業部との密接な情報交換
- 経営層への適切な報告ライン確保

2. 役割分担の明確化
- CVCと事業部の責任範囲の明確化
- 協業プロジェクトの推進体制の確立
- 意思決定プロセスの整備

連携における課題とその解決策

1. 主な課題
- 事業部の理解と協力の獲得
- スピード感の違いへの対応
- 成果測定の難しさ

2. 解決のアプローチ
- 早期からの事業部巻き込み
- 段階的な協業プロセスの設計
- 明確なKPIの設定と共有

成功事例に見る特徴的な取り組み

- 事業部専任の連携担当者の配置
- 協業案件の社内データベース構築
- 定期的な成果報告会の開催
- インセンティブ制度の整備

まとめ

CVCの成功には、本体事業部との効果的な連携が不可欠です。リーディングCVCの特徴として、早期からの事業部との対話、体系的な情報共有の仕組み、明確な役割分担の設定が挙げられます。また、課題に対しては、段階的なアプローチと適切なコミュニケーション体制の構築で対応しています。今後のCVC活動においては、これらの要素を考慮した連携体制の構築が、ますます重要になっていくと考えられます。

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