本記事以外にも全20記事で一橋大学と共同調査したJAPAN CVC SURVEY 2023の詳細解説をしています。様々なテーマを扱っていますので、下記記事一覧をご参照ください。
全20記事一覧
FIRST CVC株式会社が実施した「JAPAN CVC SURVEY 2023」の調査によると、日本企業のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)における人員構成は、そのパフォーマンスに大きな影響を与えることが明らかになりました。
調査結果によれば、高いパフォーマンスを示す「リーディングCVC」は、以下のような人員構成の特徴を持っています:
1. 外部人材の積極的活用
- 全体の70%以上が外部から人材を登用
- 投資経験や専門知識を持つ人材を重視
- VC経験者や金融機関出身者の採用
2. 本体からの人材起用
- 約30%を社内人材で構成
- 本体事業との円滑な連携を担当
- 社内調整役としての機能
リーディングCVCの組織体制には、以下のような特徴が見られます:
1. 専門性の確保
- 投資判断に関する専門知識
- スタートアップ評価のノウハウ
- 業界特有の知見
2. バランスの取れた人員配置
- 投資担当
- 事業開発担当
- 管理部門
人員構成における重要なポイントとして、以下が挙げられています:
1. 組織的な独立性
- 投資判断の自律性確保
- 意思決定の迅速化
- 専門性の維持・向上
2. キャリアパスの確立
- CVC専門職としての育成
- 評価制度の整備
- 長期的な人材育成計画
CVCの人員構成における主な課題として:
1. 専門人材の確保
- 競争の激化による人材獲得の困難さ
- 適切な報酬制度の設計
- 評価基準の確立
2. 育成システムの構築
- 研修プログラムの整備
- OJTの体系化
- ナレッジ管理の仕組み作り
CVCの成功には、適切な人員構成が不可欠です。特に、外部専門人材と社内人材のバランスの取れた配置、専門性の確保、そして明確なキャリアパスの設計が重要となります。今後は、人材の確保・育成がCVCの競争力を左右する重要な要素となっていくことが予想されます。成功するCVCとなるためには、組織としての成熟度を高めながら、継続的な人材育成と体制整備に取り組んでいく必要があります。
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