スタートアップのM&A DB：株式会社12薬局による株式会社ブーリアンの買収/M&A事例

概要

株式会社12薬局は、株式会社ブーリアンから動物病院向け調剤薬局事業を事業譲渡されました。この取引を通じて、12薬局は動物病院向けの医薬分業モデルをさらに強化し、動物医療の質の向上と業務効率化に貢献することを目指します。

買収企業と買われた企業の紹介

株式会社12薬局は、日本初の動物専門調剤薬局として2020年に設立されました。同社は、自社開発したオンライン処方箋システム「VMO」を活用し、動物病院向けに専門性の高い調剤サービスを提供しています。このモデルにより、動物病院の業務負担を軽減するとともに、処方薬選択の幅を広げています。

株式会社ブーリアンは、動物用調剤薬局事業の運営に加え、医薬品やペットフードの企画・販売も展開していました。同社の強みは、動物医療分野で培った経験と豊富な知識に基づいた調剤業務サービスです。

発生の背景

この事業譲渡は、両社の戦略的ニーズが一致した結果と考えられます。12薬局は、全国的なサービス展開を目指す中で、ブーリアンの事業資産を統合することで、動物病院向け調剤業務の効率化と患者への迅速な医薬品提供を実現したいと考えました。一方、ブーリアンは、リソースを再配分し、他事業への集中を図った可能性があります。

想定されるシナジー

12薬局とブーリアンの統合により、次のシナジーが期待されます：

• 業務効率化：ブーリアンの事業基盤と12薬局のオンライン処方箋システムを統合することで、調剤プロセス全体の効率化を図ります。
• サービスの質向上：高品質な調剤の提供が可能となり、ペットと飼い主にとって安心・安全な医療環境が実現されます。
• 市場拡大：12薬局は現行の2拠点（東京・大阪）体制を拡充し、全国展開に向けた足がかりを築くことができます。

まとめ

本事業譲渡は、動物医療の分業モデルを推進する両社にとって大きな転換点です。効率化と高品質化を両立させることで、動物医療業界全体のサービス向上への貢献が期待されます。また、近年注目を集める「医薬分業」やオンライン処方箋システムの重要性を改めて示す形となり、業界の成長と進化に寄与する事例といえるでしょう。