概要
株式会社ジー・キューブが株式会社chromocenterより「オリジナルCHO細胞事業」を譲受しました。本契約は、2023年1月10日に締結され、ライフサイエンス分野における両社の強みを結集し、次世代バイオ医薬品の開発を目指す取り組みの一環です。
買収企業と買われた企業の紹介
株式会社ジー・キューブは、兵庫県に本社を置き、2005年に設立されました。半導体製造設備関連事業を基盤としつつ、2018年からメディカル・ライフサイエンス分野に本格展開。遺伝子解析技術を活用した医療支援や検査キットの開発を行っています。
株式会社chromocenterは、染色体工学技術を基盤とする企業で、2005年に設立されました。特徴的な技術である人工染色体ベクターを用い、バイオ医薬品生産細胞や染色体解析事業に取り組んでおり、特にCHO細胞事業で高い評価を得ています。
発生の背景
株式会社ジー・キューブは、ライフサイエンス事業のさらなる拡大を目指し、次世代医薬品開発における基盤技術を強化する必要がありました。一方、株式会社chromocenterは、CHO細胞事業を通じてより広範な産業利用を進めるために、自社の事業資源を集中させる戦略を取っていました。これらの目標が合致し、今回の事業譲渡が実現しました。
想定されるシナジー
ジー・キューブの医療技術開発のノウハウと、chromocenterのCHO細胞技術の融合により、以下のようなシナジーが期待されます。
- 高性能なCHO細胞を活用した新しいバイオ医薬品の開発
- 遺伝子解析技術と染色体工学技術を組み合わせた効率的な製品開発
- 両社の研究開発力をベースにした新規市場参入
まとめ
この事業譲渡を通じて、ジー・キューブはライフサイエンス事業の競争力を大幅に向上させ、chromocenterから継承した技術を活用して次世代バイオ医薬品の開発を加速させることが期待されています。また、このM&Aは、急成長するバイオ医薬品市場における日本企業の競争力強化につながり、業界全体の技術革新に寄与する重要な事例といえます。