概要
2020年2月、株式会社メルペイはスマホ決済サービス「Origami Pay」を運営する株式会社Origamiを完全子会社化しました。本M&Aによって、メルペイとOrigamiはサービス統合を進め、キャッシュレス社会の実現に向けてさらなる価値創出を目指しています。
買収企業と買われた企業の紹介
株式会社メルペイは、メルカリの100%出資子会社であり、「信用を創造して、なめらかな社会を創る」をミッションに、2019年からスマホ決済サービス「メルペイ」を提供しています。メルカリの月間1,450万人以上の顧客基盤や売上金を活用し、全国多様な業種に対応する決済サービスを展開しています。
株式会社Origamiは2012年設立、2016年に「Origami Pay」を提供開始しました。地域の中小企業向けのキャッシュレス化の促進に注力しており、独自の加盟店網やクーポン機能などの強力なデジタルマーケティングツールを備えています。
発生の背景
スマホ決済市場では競争が激化しており、体力の弱い企業が次々と淘汰される状況が続いています。Origamiは初期から技術開発や地域事業者との提携に取り組んでいましたが、市場の急速な発展に追いつけず、資金面での持続が困難となりました。一方、メルペイは市場シェア拡大やユーザー基盤強化を目指しており、Origamiの技術やネットワークを取り込むことが戦略的に有効であると判断しました。
想定されるシナジー
今回のM&Aにより、以下のシナジー効果が期待されます。
- Origamiの持つ独自の加盟店基盤と、メルペイの広範な顧客基盤の統合による市場拡大
- メルペイの決済システムとOrigamiのクーポン機能を組み合わせた新たなマーケティングサービスの提供
- キャッシュレス化推進を通じた地域経済の活性化や中小事業者支援
- 両社の技術融合による革新的な決済サービスの展開
まとめ
株式会社メルペイによるOrigamiの子会社化は、両社の強みを最大限に活かしキャッシュレス社会を実現する重要な一手となります。スマホ決済市場における競争が熾烈化するなかでの統合は、単なる規模の拡大にとどまらず、日本全体のデジタル経済の進展に寄与する動きとして注目されます。APIエコシステムの構築や中小事業者支援を通じた新たな価値創造が期待されます。