概要
株式会社ミクシィは、2022年3月、株式会社ラブグラフを子会社化しました。ラブグラフは出張撮影サービス「Lovegraph」を運営する企業で、プロカメラマンが同行し、家族写真やカップルフォトを撮影するサービスを提供しています。この買収は、両社の既存事業の連携を強化し、成長市場でのシェア拡大を目的としています。
買収企業と買われた企業の紹介
株式会社ミクシィは、写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」をはじめ、家族向けのITサービスを展開しています。「みてね」は家族内で写真や動画を共有するアプリで、利用者数は2021年3月時点で1,000万人を突破しています。
株式会社ラブグラフは、2015年設立の企業で、出張撮影プラットフォーム「Lovegraph」を運営しています。全国のプロカメラマンと顧客をつなぐ独自サービスを展開し、累計37,000組以上の撮影実績があります。また、オンライン写真教室「Lovegraphアカデミー」を運営し、幅広い顧客層に対応した教育事業も手掛けています。
発生の背景
ミクシィは「みてね」経済圏の拡大を目指し、写真撮影サービスとの連携を進めてきました。2020年にはラブグラフと資本業務提携を結び、「みてね出張撮影」という新サービスを開始していました。一方、ラブグラフはコロナ禍における撮影需要の変化に対応し、さらに事業成長を加速させるためのリソース確保が重要課題でした。このような背景から、ミクシィとラブグラフの双方にとって戦略的な買収が進められたと考えられます。
想定されるシナジー
今回の統合により、ミクシィの「みてね」とラブグラフの撮影サービスとの連携がさらに強化され、個人や家族向けの写真撮影市場で競争力が高まることが期待されます。また、「みてね」の既存ユーザーをラブグラフのサービスに誘導することで、相乗的な収益拡大が見込まれます。さらに、ラブグラフの持つカメラマンネットワークと技術力を活用することで、新たな写真・動画関連サービスの展開も可能となるでしょう。
まとめ
株式会社ミクシィによる株式会社ラブグラフの子会社化は、デジタル化が進む家族写真市場における成長を加速させる重要なM&A事例です。両社の強みを組み合わせた新たなサービスの創出は、写真業界全体のトレンドに沿った動きであり、今後の市場競争における優位性を高める可能性を示しています。