三菱UFJ銀行は2023年、株式会社カンムを約250億円の株式価値で買収し、連結子会社化しました。本取引により、三菱UFJ銀行は62.2%の議決権を取得し、カンムの成長市場であるフィンテックビジネスへの深い参画を進めることが期待されています。譲渡額は14,293百万円とされています。
三菱UFJ銀行は日本を代表する金融機関のひとつで、国内外での銀行業務から証券、資産管理、リース事業など幅広いサービスを提供しています。豊富な資本力と顧客基盤を活かし、新たな金融サービスへの取り組みを強化しています。
株式会社カンムは、2011年創業のスタートアップ企業で、Visaプリペイドカード「バンドルカード」の開発・運営を中心に事業を展開しています。同カードはスマートフォンアプリを通じてオンライン決済が簡単に行える点が特徴で、2023年時点で累計ダウンロード数は1000万件を超えています。また、クレジットカード「Pool」のような新しい金融商品も展開し、さらなる成長を目指しています。
三菱UFJ銀行は、デジタル化やキャッシュレス社会の進展に対する対応を強化するため、カンムとの戦略的連携を選択しました。カンムは、プリペイドカード事業で収益を確保する一方で、さらなる事業拡大には潤沢な資金が必要でした。この買収により、カンムは安定した資金調達基盤を手に入れ、三菱UFJ銀行はカンムの後払い決済ノウハウや顧客基盤を活用し、新たな収益モデルを構築する機会を得ました。
このM&Aにより、以下のようなシナジー効果が期待されます:
今回のM&Aは、三菱UFJ銀行にとって、フィンテック市場への本格的な進出の足掛かりとなる重要な一手です。一方、カンムにとっても、潤沢な資金と大手銀行のネットワークを活用して事業拡大を加速させるチャンスとなります。この取引は、デジタル金融とキャッシュレス化が進む日本市場におけるメガバンクとフィンテック企業の新たな協業モデルの好例となり得ます。
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