概要
株式会社クラシコムは、新たに設立する100%子会社を通じて株式会社ステイト・オブ・マインドが運営するファッションブランド「foufou」事業を吸収分割の方法で承継します。その上で、新設子会社が対象会社の全株式を取得し、完全子会社化する形となります。この取引は2023年8月1日を効力発生日として実施されました。
買収企業と買われた企業の紹介
買収企業である株式会社クラシコムは、北欧雑貨やライフスタイル製品を扱うECサイト「北欧、暮らしの道具店」の運営を主軸とし、D2C(Direct to Customer)モデルを展開しています。同サイトは自社企画のブランド商品や多様なコンテンツを通じて、高い利益率を実現しています。
一方、被買収企業である株式会社ステイト・オブ・マインドは、オンライン縫製マッチングプラットフォーム「nutte」を基盤に縫製業界の再活性化を目指して事業を展開しています。また、「foufou」などのファッションブランドの運営にも注力し、職人とデザイナーを繋ぐ幅広いサービスを提供しています。
発生の背景
クラシコムは「foufou」事業の取得を通じて、ライフカルチャープラットフォームの拡充を目指しています。独立した子会社として運営することで、効率的かつ自立的な経営体制を構築し、企業価値の向上が期待されています。一方で、ステイト・オブ・マインドにとっては、経営基盤の強化や継続的な事業成長のために財政的・運営的なサポートが不可欠でした。両社の戦略的なニーズが一致したことから、このM&Aが成立しました。
想定されるシナジー
本取引により、クラシコムの強力なマーケティングノウハウや効率的な運営モデルが「foufou」の成長を後押しすると考えられます。さらに、クラシコムが持つ多岐にわたる販売チャネルやブランド力により、「foufou」の製品がより多くの消費者に届けられる可能性が広がります。また、ステイト・オブ・マインドの職人ネットワークを活用することで、高品質な製品を安定的に供給できる体制が強化されると期待されています。
まとめ
今回のM&Aは、クラシコムがライフカルチャープラットフォームの更なる進化を目指す重要な一手と位置付けられます。同時に、ステイト・オブ・マインドにとっても継続的な成長を促進する機会となります。この取引は、D2C市場の成長や日本の縫製業界の再生といった業界全体のトレンドにも合致しており、両社にとって相乗効果が見込まれる施策です。