スタートアップのM&A DB：株式会社JMDCによる株式会社クリンタルの買収/M&A事例

概要

株式会社JMDCが株式会社クリンタルを株式交換により完全子会社化しました。JMDCは医療ビッグデータの活用を強みとしており、クリンタルの名医紹介サービスを取り込むことで医療サービスの向上を図ります。本M&Aにより、医療データとサービスを融合させた新たな価値創出が期待されています。

買収企業と買われた企業の紹介

株式会社JMDCは、医療ビッグデータを活用し、保険者や製薬会社に向けた情報提供やコンサルティングを行う企業です。独自の匿名化処理技術と膨大な医療データを基盤とし、健康増進や医療費削減に寄与するサービスを展開しています。

株式会社クリンタルは、名医検索サイトを基盤としたサービスを提供する企業です。診療科や疾患ごとに全国の優れた医師を検索可能なプラットフォームを通じ、適切な医療選択を支援しており、患者と医師のマッチングを得意としています。

発生の背景

JMDCは、膨大な医療データを基に医療費削減や健康管理に貢献してきましたが、より具体的な医療サービス提供が求められていました。一方のクリンタルは、医師と患者のマッチングサービスを展開する中で、さらなるリソースとデータ活用の必要性を感じていました。このM&Aにより、両社は医療分野での課題解決を加速させる戦略的なシナジーを追求しています。

想定されるシナジー

JMDCの医療ビッグデータとクリンタルの名医紹介サービスが統合されることで、以下の価値が生まれると考えられます。

• 患者により適した医師へのアクセスの向上。ビッグデータに基づいた精緻な分析を通じたマッチング精度の強化。
• 医療機関や製薬会社への付加価値提供。データ融合による医療の効率化や新サービスの企画・開発。
• 健康管理サービスの拡充。患者個人の健康情報と医療サービスを組み合わせた包括的な提供が可能に。

まとめ

今回のM&Aは、医療データとサービスの融合という点で、医療業界における新たな価値創造の好例といえます。JMDCとクリンタルがそれぞれの強みを活かし、患者から企業、社会全体に至るまでの医療の質向上と効率化を目指す試みは、今後のヘルスケアトレンドを象徴しています。