概要
合同会社DMM.comが株式会社終活ねっとを完全子会社化したM&A事例です。DMM.comは「領域問わず、何でもやる」をテーマに多岐にわたる事業を展開する企業であり、終活ねっとはライフエンディング領域で情報ポータルサイトを運営する急成長企業です。本M&Aにより、DMM.comはライフエンディング領域の拡大を目指し、終活ねっとの強力なポータルサイト運営ノウハウを吸収することが期待されています。
買収企業と買われた企業の紹介
買収企業: 合同会社DMM.com
DMM.comは1999年に設立され、動画配信、ゲーム、金融、教育、Eコマースなど幅広い事業を展開しています。他業界参入への積極性がその強みで、現在60以上のサービスを提供しています。特に多角的なコンテンツ開発や技術導入に優れています。
被買収企業: 株式会社終活ねっと
2016年設立の終活ねっとは、葬儀・お墓・仏壇・相続などのライフエンディング情報ポータルを運営。IT化が進みにくい終活の領域において、月間1,000万PVを記録する業界トップのポータルサイトを構築し、情報のわかりやすさと明瞭な価格設定が評価されています。
発生の背景
終活市場は日本の超高齢社会において拡大が見込まれる一方、IT化が遅れている課題があります。DMM.comはこの市場の成長性に着目し、多様な事業とのシナジー可能性を見据えた参入を決定したと考えられます。一方で、終活ねっとは市場でのさらなる成長と運営資源の強化を目指し、DMMグループの技術力や経営資源を取り入れることに戦略的なニーズがあったと推察されます。
想定されるシナジー
両社の強みを組み合わせることで以下のシナジーが期待されます:
- DMM.comの技術力や資金力を活かして、終活ねっとのIT運営基盤を更に強化。
- DMMが展開する様々なEコマースや教育サービスと終活ねっとのプラットフォームとの連携。
- 終活ねっとを通じた新たなデジタルサービスの創出や、高齢者向けのサービス向上。
まとめ
本M&Aは、DMM.comの多角化戦略の一環であり、成長市場である終活領域への本格的な参入を示します。また、終活ねっとにとってもDMM.comの資源活用により競争力を一層高める機会となるでしょう。ライフエンディング市場のデジタル化が進む中、本取引は業界全体のトレンドを牽引する例となり得ます。