スタートアップのM&A DB：株式会社カミナシによる株式会社StatHackの買収/M&A事例

概要

株式会社カミナシは2023年10月に株式会社StatHackの全株式を取得し、完全子会社化しました。本取引により、カミナシは自社のプラットフォームにStatHackの先進技術を組み合わせ、業界における競争力をさらに強化する基盤を築きました。

買収企業と買われた企業の紹介

株式会社カミナシは「ノンデスクワーカーの才能を解き放つ」をミッションに、現場DXを推進するSaaSプラットフォームを提供する企業です。カミナシの製品はノーコードツールを通じて、工場や店舗などの現場での業務をデジタル化し、多様な業界で10,000以上の導入実績があります。

株式会社StatHackは東京大学松尾研究室発のAIスタートアップで、画像認識AIを中心とした製造業向けソリューションを手掛けています。同社の製品「CountAI」は製品検査プロセスを効率化し、精度の向上に寄与する技術力が強みです。

発生の背景

カミナシは現場DXのさらなる推進を目指し、自社で持たない高度なAI技術を有するスタートアップとの連携を模索していました。一方、StatHackは資源や顧客基盤の確保が課題であり、両社のビジョンやカルチャーの親和性が高いことから、今回のM&Aが実現しました。これにより、カミナシはAI技術を強化し、StatHackは技術をより広範囲に普及させることができます。

想定されるシナジー

今回の統合により以下のようなシナジーが期待されます:

• カミナシのプラットフォーム上でStatHackの画像認識AIを活用した新サービスの提供。
• 両社の技術融合によるデータ分析基盤の強化、業務効率化の更なる推進。
• 共有顧客基盤を活用した市場開拓と事業成長の加速。

まとめ

カミナシとStatHackの統合は、現場DX市場における重要な発展として位置づけられます。AI技術を活用した製品展開や業務効率化が今後の市場のトレンドとなる中、このM&Aは両社にとって持続的な成長の土台を提供します。本取引は、現場のデジタル化を進めるAPIエコシステムの重要性を示す事例としても注目されます。