概要
freee株式会社は、統合型クラウドERPサービスを提供するリーディングカンパニーとして、2021年4月に株式会社サイトビジットの発行済株式の70%を取得し、同社を連結子会社化しました。このM&Aにより、freeeは電子契約市場へ本格的に参入し、サービスラインナップを拡充させています。
買収企業と買われた企業の紹介
freee株式会社は、中小企業や個人事業主向けのクラウド型会計ソフトや人事労務ソフトを提供しており、バックオフィス業務の効率化を支援しています。また、「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、簡便で統合的なサービスプラットフォームを構築しています。
株式会社サイトビジットは、法曹界や企業向けの電子契約サービス「NINJA SIGN」やオンライン資格学習サービス「資格スクエア」を提供する企業です。「リーガル×テクノロジーで社会のインフラになる」というビジョンを掲げ、急成長を遂げています。特に「NINJA SIGN」は契約書管理をクラウドで一元化できる点が特徴です。
発生の背景
freeeは統合型クラウドERPサービスを軸に、スモールビジネスの課題解決を目指しています。一方、サイトビジットは電子契約分野での急成長が注目されており、両社のシナジーが期待されることからM&Aが実現しました。freeeにとっては、法務契約分野への進出が目的であり、サイトビジットにとっては、サポート体制や市場拡大の基盤強化が狙いです。
想定されるシナジー
このM&Aによる主なシナジーは以下の通りです:
- freeeのERPサービスとサイトビジットの電子契約サービスを統合することで、ビジネスプロセス全般を効率化。
- スモールビジネス向けの取引プラットフォームが実現し、契約締結・管理から会計、人事まで一体化した利便性を提供。
- サイトビジットのリーガルテックノウハウとfreeeの経営管理の専門知識融合による新規サービス創出。
まとめ
freeeによるサイトビジットの子会社化は、統合型サービス提供の進化を象徴しており、スモールビジネス支援というfreeeのミッションに沿っています。M&Aを活用した事業拡大は、リーガルテックとクラウドサービスの融合を推進し、国内市場での競争力を高めるだけでなく、業界全体のトレンドとも合致しています。