概要
2022年9月30日、辻・本郷ITコンサルティング株式会社と株式会社betterが合併しました。この統合により、両社の強みを活かし、相続業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、相続手続をワンストップでサポートする体制が整備されました。
買収企業と買われた企業の紹介
辻・本郷ITコンサルティング株式会社は、国内80拠点を持ち、毎年4,000件を超える相続税申告実績を誇る企業です。グループの税理士法人で培ったシステムコンサルティングのノウハウを基に、相続DXの推進を行っています。
株式会社betterは、相続手続プラットフォーム「better相続」を運営する企業です。このサービスは、相続税申告や相続登記をユーザーが自分で行えるWebシステムを提供し、効率化とコスト削減を実現しました。
発生の背景
高齢化社会の進展と相続案件の増加を背景に、相続手続の効率化やデジタル化の必要性が高まっています。辻・本郷ITコンサルティングは相続分野でのDX推進を戦略とし、betterの技術力やサービスの柔軟性を取り入れることで、より多様な顧客ニーズに応える体制を強化する目的がありました。一方、betterにとっても、辻・本郷グループのネットワークや顧客基盤を活用することで、サービス展開を加速する狙いがありました。
想定されるシナジー
両社の経営統合により、以下のシナジーが期待されます:
- DXの推進:betterの先進的なWebサービス技術を基盤として、辻・本郷の相続業務ノウハウを融合し、効率的で高品質な相続支援サービスを提供。
- 市場拡大:辻・本郷グループの広範囲なネットワークを通じて、「better相続」のサービスをより多くの顧客に届けることが可能。
- コスト削減と利便性向上:ユーザーの手間を減らし、費用対効果の高いサービスで差別化を図る。
まとめ
今回のM&Aは、相続DXの推進という目標に向けた戦略的な統合であり、業界全体のデジタル化と効率化を加速させる重要な一歩です。相続関連市場は今後も拡大が予想されるため、両社の統合により競争力のあるサービスが提供され、業界内での存在感がさらに強まると考えられます。こうした動きは、APIエコシステムやクラウド活用が進む時代背景とも合致しており、新たな価値創造につながる可能性を秘めています。