スタートアップのM&A DB：株式会社マネーフォワードによる株式会社ナレッジラボの買収/M&A事例

概要

株式会社マネーフォワードは、連結子会社であった株式会社ナレッジラボを株式交換により完全子会社化することを発表しました。このM&Aにより、グループ全体の経営資源を統合し、さらなる事業成長と経営効率の向上を目指します。

買収企業と買われた企業の紹介

買収企業：株式会社マネーフォワード

マネーフォワードは、個人および法人向けに財務・管理ソリューションを提供する日本のフィンテック企業です。主力サービスとして、経理、会計、給与計算などバックオフィス業務を効率化する「マネーフォワード クラウドシリーズ」や、家計管理アプリ「マネーフォワード ME」があります。また、金融機関向けにAPIを活用したデジタルサービスの提供も行っています。

被買収企業：株式会社ナレッジラボ

ナレッジラボは、「日本中の中小企業の経営インフラを変えていく」をミッションに掲げるSaaSおよびコンサルティング企業です。同社の主力製品「Manageboard」は、予算管理や財務分析を支援するクラウド型経営管理システムで、多くの中小企業の業務効率化と収益向上をサポートしています。

発生の背景

今回の完全子会社化の背景には、両社の戦略的ニーズが見えます。マネーフォワードは、経営管理領域を含むクラウドサービスラインアップのさらなる拡充を目指しており、ナレッジラボの「Manageboard」を活用した専門性の高いサービス提供が、同社の事業戦略に合致しています。一方で、ナレッジラボは、急成長する経営管理システム市場において、より一層の市場拡大とリソース強化を図りたいというニーズがありました。

想定されるシナジー

このM&Aにより、以下のようなシナジーが期待されます：

• 顧客基盤の拡大：マネーフォワードの広範な企業顧客ネットワークを活かし、ナレッジラボの「Manageboard」をより多くの企業へ展開可能。
• 包括的なソリューションの提供：マネーフォワードのバックオフィス効率化ツールとナレッジラボの財務コンサルティングサービスを組み合わせた統合型サービスの開発。
• 技術力の向上：ナレッジラボの専門知識とマネーフォワードの開発リソースを統合することで、新しいサービスや機能の開発が加速。

まとめ

今回のM&Aにより、マネーフォワードとナレッジラボは、クラウド型経営管理システム市場における競争力をさらに高めると期待されます。完全子会社化は、両社の強みを組み合わせることで、顧客に対する新しい価値提案を可能にし、市場でのシェア拡大に繋がるでしょう。また、この動きは、成長を続けるクラウドサービス市場や中小企業向けDX推進の流れに合致しており、今後のさらなる業界発展が見込まれます。