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2023年11月21日、大手総合出版社である株式会社小学館は、越境EC事業やオタク文化の発信で知られる株式会社Tokyo Otaku Mode(以下、TOM)を完全子会社化しました。この買収により、小学館はTOMが持つ海外への発信力やネットワークを活用し、日本のコンテンツを世界へ届ける体制を強化することを目指しています。
株式会社小学館は1922年創業の総合出版社で、雑誌や書籍、コミックの出版を中核に、デジタルコンテンツや映像制作、イベント事業など多岐にわたる事業を手掛けています。特に『ドラえもん』や『名探偵コナン』など、世界的に人気のコンテンツを保有しており、近年はデジタル分野への拡張や海外展開を積極的に進めています。
株式会社Tokyo Otaku Modeは2011年に設立され、当初は日本のアニメや漫画の情報を英語で発信するFacebookページからスタートしました。現在は2000万人以上のフォロワーを持ち、EC事業やキャラクター商品の開発・販売を行うなど、世界中のファンに日本のポップカルチャーを届けています。その高い海外発信力とノウハウが特徴です。
小学館は、海外市場でのコンテンツ展開を強化し、自社が持つIP(知的財産)をグローバルに活用するニーズがありました。一方で、TOMは越境EC事業や海外市場でのネットワークを強みにしているものの、さらなる成長のためにはリソースと安定した支援が必要でした。このM&Aは、両社の戦略が一致したことが背景にあります。
小学館の豊富なIP資産と、TOMの海外向け発信力・ECノウハウの融合により、以下のようなシナジーが期待されます。
小学館によるTOMの完全子会社化は、国内出版社が海外市場に直接進出する動きの一環として注目されています。このM&Aにより、日本のコンテンツ産業の国際的なプレゼンスがさらに高まる可能性があります。また、グローバル市場での日本のアニメ・漫画人気を背景に、出版社による海外展開の加速が今後のトレンドになり得るでしょう。
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