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2023年7月、大日本印刷株式会社(以下DNP)は、株式会社ハコスコの株式の51%を取得し、グループ会社化しました。このM&Aは、DNPが推進するXR(Extended Reality)事業の拡大とスマートコミュニケーション分野での新規事業創出を目的としています。本件により、DNPとハコスコの強みを掛け合わせた新たな価値創造が期待されています。
大日本印刷株式会社(DNP): DNPは印刷および情報技術を基盤に、書籍・包装・エレクトロニクスなど多岐にわたる事業を展開する総合印刷会社です。同社は優れた印刷技術と情報セキュリティ技術を活かし、多様な製品とサービスを提供しています。
株式会社ハコスコ: ハコスコは、理化学研究所のベンチャー制度から生まれたスタートアップで、メタバースやブレインテック事業を中心に活動しています。同社の主力事業は、企業や自治体向けのメタバース構築サービス「メタストア」や、Brain Machine Interface(BMI)開発に関わる技術です。
DNPは2023年に発表した中期経営計画で、「コンテンツ・XRコミュニケーション関連」を新規注力領域に設定し、XR事業売上を2025年度までに倍増させる目標を掲げました。同社は、XRやメタバースが次世代のコミュニケーション手段として成長する中、これらに対する技術的および創造的な基盤強化を目的としてハコスコをグループに迎えたと考えられます。一方、ハコスコはDNPとの提携によりリソースとネットワークを活用することで、自社技術の商業化や新市場開拓を目指しています。
このM&Aにより、DNPの印刷および情報技術と、ハコスコの空間コンピューティングやブレインテック分野での専門技術が融合し、以下のようなシナジーが期待されます:
DNPによるハコスコの子会社化は、単なる企業買収に留まらず、次世代のXRコミュニケーション分野全体の進化に寄与する取り組みとして注目されています。このM&Aは、デジタル化が進む業界において、メタバースやブレインテックへの関心の高まりを象徴しています。DNPとハコスコの協業を通じ、新たな市場の開拓や持続的なイノベーションの創出が期待されます。
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