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エムスリー株式会社は、介護・看護事業所向け業務支援SaaS「Care-wing 介護の翼」を提供する株式会社ロジックを子会社化しました。この買収は、エムスリーが訪問医療現場のDX化を推進し、介護・看護分野における業務効率化と課題解決を目指す戦略の一環です。
エムスリー株式会社は、医療従事者向けのプラットフォーム「m3.com」を運営し、製薬会社向けマーケティング支援や治験支援サービスを提供しています。同社は医療分野でITを活用したDXの推進に注力しており、国内外で数多くの企業を買収し成長を続けています。
株式会社ロジックは、石川県金沢市を拠点に、介護・看護事業所向けにスマートフォンとNFCを活用した業務支援SaaS「Care-wing 介護の翼」を提供しています。同製品は介護現場での業務効率化や不正防止に寄与しており、約2,400の事業所で導入されています。
日本社会は「2025年問題」と呼ばれる高齢化社会に直面しており、介護需要の急増と人手不足が課題となっています。エムスリーは、医療分野のDXを通じてこれらの課題解決に貢献することを目指し、ロジックの先進的なSaaS技術を取り入れることで、訪問介護・看護分野でのシェア拡大とサービス向上を図っています。一方、ロジックにとっては、エムスリーのネットワークとノウハウを活用することにより、さらなる市場拡大が期待されます。
エムスリーが持つ医療従事者向けの広範なネットワークとロジックの「Care-wing」技術を統合することで、訪問医療現場でのDX化が進みます。特に、紙ベースで業務を行っている施設が85~90%に達する現状を鑑みると、テクノロジー導入による業務効率改善とサービス品質向上の余地は大きいです。また、介護記録のデジタル化によるエラー削減や不正防止効果も期待されます。
今回のM&Aは、エムスリーが掲げる医療業界のDX推進と、ロジックの高度な業務支援SaaS技術との融合を実現するものです。また、急速に進む高齢化社会に対応するための重要な動きとして、業界全体の課題解決に貢献すると考えられます。APIエコシステムや介護分野のDXがますます注目される中、本件はそのトレンドを象徴する事例と言えるでしょう。
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