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株式会社スズケンは、2021年にエンブレース株式会社の株式を取得し、同社を子会社化しました。この買収の目的は、エンブレースが提供する医療介護専用SNS「メディカルケアステーション(MCS)」を活用し、スズケングループのヘルスケアデータ・プラットフォームを拡充するとともに、地域医療課題への解決を図ることです。
株式会社スズケンは、医療用医薬品の卸売を中心に事業を展開している独立系企業です。創業以来「健康創造」を掲げ、医薬品流通に加え、医療機器・介護事業など幅広く手がけることで、総合的な医療サービスの提供を目指しています。
エンブレース株式会社は、医療介護専用SNS「メディカルケアステーション(MCS)」を運営する企業で、地域包括ケアにおける医療・介護従事者間の円滑なコミュニケーションを促進するプラットフォームを提供しています。「MCS」は全国約13万人の医療従事者に利用されており、患者中心の医療を支える基盤となっています。
高齢化社会の進展に伴い、地域包括ケアや医療のデジタル化へのニーズが高まっています。スズケンは、既存の流通ネットワークに加え、デジタル技術を活用して医療情報プラットフォームの構築を進めており、エンブレースの持つ「MCS」がこの戦略に合致しました。一方、エンブレース側にも、新たな投資や広範囲なネットワークへのアクセスが求められており、スズケングループとの連携がその課題解決につながると判断されました。
本件M&Aにより、両社の強みを組み合わせることで、多職種連携や患者中心の医療における効率的な情報共有が可能となります。スズケンの流通基盤とエンブレースのデジタルプラットフォームが融合することで、新たなデータ活用サービスの創出が期待されています。また、医療従事者が患者と向き合う時間を増やすためのソリューション提供が促進されるなど、地域医療の発展に寄与すると考えられます。
スズケンによるエンブレースの子会社化は、医療分野におけるデジタルトランスフォーメーションの一環といえます。今回の買収は、高齢社会における地域包括ケアの需要増加や、医療DX推進の流れを背景にしており、業界トレンドとも親和性が高い取り組みです。この連携により、患者や医療従事者にとって利便性の高いサービスが生み出されることが期待されます。
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